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S変換とは、ふぃっしゅ数バージョン1およびバージョン2で定義された自然数と関数のペアから、自然数と関数のペアへの写像で、次のように表記される。

\begin{eqnarray*} S(m,f(x)) = (g(m),g(x)) \end{eqnarray*} この式の意味は、自然数\(m\)と関数\(f(x)\)の組が与えられた時に、S変換によって、自然数\(g(m)\)と関数\(g(x)\)へと変換される、ということである。ここで、\(g(x)\)は以下で与えられる。 \begin{eqnarray*} B(0,n) & = & f(n) \\ B(m+1,0) & = & B(m, 1) \\ B(m+1,n+1) & = & B(m, B(m+1, n)) \\ g(x) & = & B(x,x) \end{eqnarray*} また、\(g(m)\)は関数\(g(x)\)に\(x=m\)を代入して得られる。

\(B(m,n)\) の式はアッカーマン関数の式と似ているが、\(B(0,n) = f(n)\) の箇所が異なっている。初期に与える関数が大きいと、さらに大きな関数が生み出される。

S変換と3変数アッカーマン関数の比較[]

多変数アッカーマン関数を3変数 \(A(i,m,n)\) にして、さらに変数iをAの添字にすることで、

\begin{eqnarray*} A_{0}(0,n) & = & n+1 \\ A_{i+1}(0,n) & = & A_{i}(n,n) \\ A_{i}(m+1,0) & = & A_{i}(m,1) \\ A_{i}(m+1,n+1) & = & A_{i}(y,A+{i}(m+1, n)) \\ \end{eqnarray*}

となる。一方、S変換の式はS変換のi回目を

\begin{eqnarray*} S_{i+1}(0,n) & = & S_i(n,n) \\ S_{i}(m+1,0) & = & S_{i}(m, 1) \\ S_{i}(m+1,n+1) & = & S_{i}(m, S_i(m+1, n)) \\ \end{eqnarray*} と書くことができ、\(A_{i}\)と\(S_{i}\)は \(A_{0}(0,n) = n+1\) の式を除いて完全に一致する。したがって、S変換の本質は3変数アッカーマン関数であり、S変換を繰り返すことは3変数アッカーマン関数の1番目の項に1を足すことと同じことである。

S変換を繰り返す計算[]

ふぃっしゅ数バージョン1とバージョン2では、[3,x+1]にS変換を繰り返すので、[3,x+1]にS変換をi回繰り返した時に得られる関数を \(S_{i}(m,n)\) とする。S変換の1回目は、

\begin{eqnarray*} S_1(0,n) & = & n+1 \\ S_1(m+1,0) & = & S_1(m, 1) \\ S_1(m+1,n+1) & = & S_1(m, S_1(m+1, n)) \\ \end{eqnarray*}

となる。つまり、\(S_1(m,n)\) は2変数のアッカーマン関数と一致する。3変数アッカーマン関数は \(A_0(0,n) = n+1\) であるから、3変数アッカーマンとの比較では

\begin{eqnarray*} S_{i+1}(m,n) = A_{i}(m,n) \end{eqnarray*}

となる。次に、この関数に 3 を代入することで、

\begin{eqnarray*} s_{1}(3,3) = A(3,3) = 61 \end{eqnarray*}

と計算されるが、これは

\begin{eqnarray*} s_{1}(3,3) & = & s_2(0,3) = s_2(0,s_1(1,1)) \\ & = & s_2(0,s_2(0,1)) = s_2(0,s_2(1,0)) \\ & = & s_2(1,1) \end{eqnarray*}

と計算することができる。したがって、S変換の1回目は

\begin{eqnarray*} S :[3,x+1] → [s_2(1,1),s_1(x,x)] \end{eqnarray*}

と書くことができる。同様に計算すると、S変換をn回繰り返すSnは、

\begin{eqnarray*} S^n :[3,x+1] → [s_{n+1}(1,1),s_n(x,x)] \end{eqnarray*}

と書くことができ、3変数アッカーマン関数を使うと、

\begin{eqnarray*} S^n :[3,x+1] → [A(n,1,1),A(n-1,x,x)] \end{eqnarray*}

となる。このとき、初期値[3,x+1]を、3変数アッカーマン関数で表すと、

\begin{eqnarray*} S^n :[A(0,1,1),A(0,0,x)] → [A(n,1,1),A(n,0,x)] \end{eqnarray*}

と書くことができる。

動画[]

出典: 【ゆっくり解説】 ふぃっしゅ数 (前編) 

<nicovideo>sm24441251</nicovideo>


関連項目[]

Aeton: おこじょ数N成長階層
mrna: 段階配列表記降下段階配列表記多変数段階配列表記横ネスト段階配列表記
Kanrokoti: くまくまψ関数亜原始ψ関数ハイパー原始ψ関数TSS-ψ関数
クロちゃん: クロちゃん数第一第ニ第三第四
じぇいそん: ふにゃふにゃぜぇたかんすう\(\zeta\)関数
たろう: 多変数アッカーマン関数2重リストアッカーマン関数多重リストアッカーマン関数
Nayuta Ito: フラン数第一形態第二形態第四形態改三)・N原始東方巨大数4の規則の境界を突いた巨大数
バシク: 原始数列数大数列数ペア数列数バシク行列システム
長谷川由紀路: 紅魔館のメイドナンバー恋符マスタースパーク数みくみく順序数
108Hassium: E2:B-01-HsL-階差数列類E3:B-02-Hs
公太郎: 弱亜ペア数列肉ヒドラ数列弱ハイパーペア数列
p進大好きbot: 超限急増加関数表記拡張ブーフホルツのψ関数に伴う順序数表記四関数三関数巨大数庭園数
ふぃっしゅ: ふぃっしゅ数バージョン1バージョン2バージョン3バージョン4バージョン5バージョン6バージョン7)・ マシモ関数マシモスケールTR関数I0関数
ゆきと: 亜原始数列ハイパー原始数列Y数列
本: 巨大数論寿司虚空編
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掲示板: 巨大数探索スレッド名もなき巨大数研究
外部リンク: 日本語の巨大数関連サイト

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