正 (せい) は、日本語の数の単位の1つである。通常、一澗で\(10^{40}=10000000000000000000000000000000000000000\)を表す。
文献による違い[]
一般的に一正\(=10^{40}\)として使用されているのは、現在の日本で使われている数の単位が『塵劫記』の1634年 (寛永11年) 版に基づいるためである。これは時代や文献によって異なる。
文献 | 著者 | 時代 | 方式 | 大きさ |
---|---|---|---|---|
礼記 | 戴聖 (編纂者) | 前漢 | 中数万万進 | \(10^{72}\) |
数術記遺 | 徐岳 | 2世紀頃 | 下数 | \(10^{13}\) |
中数万進 | \(10^{40}\) | |||
上数 | \(10^{2048}\) | |||
算法統宗 | 程大位 | 1592年 | 中数万万進 | \(10^{72}\) |
塵劫記 | 吉田光由 | 初版 (1627年) | 下数 | \(10^{13}\) |
寛永8年版 (1631年) | 中数万進 | \(10^{40}\) | ||
寛永11年版 (1634年) | 中数万進 | \(10^{40}\) |
使用例[]
- フェリエ素数は約2099正である。 (\(\frac{2^{148}+1}{17}=20988936657440586486151264256610222593863921\))
- ショートスケールのTen-duodecillionは1正に等しく、One-tredecillionは100正に等しい。
- 宇宙の全ての陽子が崩壊するまでの時間は1正年程度と見積もられている[2]。
- 大数仮説とは、物理定数から求められる無次元数に1正とその近辺の数値が現れるのは、偶然ではなく必然であるという宇宙論における仮説である。
- 1秒は約1855正プランク時間である。
出典[]
- ↑ 高杉親知. (Oct 2, 2002) "無量大数の彼方へ". 思索の遊び場.
- ↑ Fred C. Adams & Gregory Laughlin. "A dying universe: the long-term fate and evolutionof astrophysical objects". Reviews of Modern Physics, 1997; 69 (2) 337. DOI: 10.1103/RevModPhys.69.337