巨大数研究 Wiki
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宇宙論で使われる巨大数を小さい数から大きい数へ順番にまとめます。

宇宙の年齢

8×1060プランク時間 = 8那由他 プランク時間 ~ 138億年

観測可能な宇宙の大きさ

5.444×1061プランク長 = 54.44那由他 プランク長 = 930億光年

観測可能な宇宙に含まれる全ての原子の数

1080

参考:エディントン数

プランク密度

5.16 × 1096kg/m3

宇宙誕生から1プランク時間後の宇宙の密度がこの値となる。あまりにも大きな値であるため、現在はブラックホール中心以外でこの密度に達する物理現象は無いといえる。

観測可能な宇宙の体積

10185プランク体積 = 8溝立方光年

すべての物質が鉄に壊変するまでの時間

\(10^{1500}\)年。

トンネル効果によって起きる低温原子核融合により、通常の物質からなる軽い核が核融合して、鉄56に変換される。また核分裂やアルファ崩壊により、重い核も鉄に変換され、恒星質量を持つ冷たい鉄の塊ができる。このような恒星の形成は陽子崩壊が全く起こらないか極めて稀にしか起こらない時にのみ生じる[1]

白色矮星の価値

\(10^{10^{34}}\)。単位は、円でもドルでもなんでも良い。

“宇宙の人”ことエビフライによって、半ば冗談で算出された数である[2]。彼は市場に出回っているダイヤモンドの値段をざっくりと調べ、xカラットにつき3000000×4x-1円という関係性を見出した。一方白色矮星は炭素でできており、ダイヤモンドに似た物質で構成されていると言われていることから、これを一個の巨大なダイヤモンドと見なすと1034(100)カラット程度となり、その価値を計算することができる。それが上記の値である。

カオスインフレーション理論に基づく宇宙の大きさ

\(10^{10^{64}}\)。単位は、プランク長でも光年でもなんでも良い[3]

宇宙を実質一周する距離

\(10^{10^{115}}\)。単位は、プランク長でも光年でもなんでも良い。

宇宙が無限であると仮定すると、十分長い距離を航行すれば、現在の我々の観測可能な宇宙と全く同じ原子配列の可視宇宙空間(ハッブル体積)に遭遇するはずであり、その平均距離がおおよそこの値となる。

宇宙の初期の特異点が現在と同様の宇宙に発展する確率

\(10^{10^{123}}\)分の1。すなわち実際には微小数である。

 ペンローズによれば、この宇宙の初期の特異点は、通常考えられる特異点の性質からはありえないほどエントロピーが低かったとされる[4]。この低エントロピーの特異点が偶然に発生する確率が上記の値である。グーゴルマイネックスよりも小さいこの数は、宇宙論で使われた0や負数を除く最小の数と思われる。

プロマキシマ

\(10^{10^{245}}\)。

観測可能な宇宙が取りうる全ての状態の数としてSbiis Saibianによって算出された[5]。宇宙に存在する全ての超ひもの数を求め(その個数は前述の宇宙をプランク体積で表した数に匹敵すると仮定)、それを全て並べ替える場合の数を算出、さらに時間の要素も勘案し、上記の値を得たとされる。

多元宇宙に存在しうる全ての単一宇宙の数

\(10^{10^{10^{7}}}\)[6]

最も長い距離考察

\(10^{10^{10^{122}}}\)。単位は、プランク長でも光年でもなんでも良い。

インフレーション後の宇宙の実際の大きさに対するレオナルド・サスキンドによる解[7]

宇宙論で使われた最大の数

\(10^{10^{10^{10^{10^{1.1}}}}}\)。単位は、プランク時間でも1000年でもなんでも良い。

最も長い時間考察であり、リンデの確率過程的インフレーションという説で生まれるかもしれないあらゆる多重宇宙の全質量を1個のブラックホールに潰して適当な箱の中に入れた」と仮定したときにブラックホールの蒸発後にまたブラックホールができるまでのポアンカレ時間をPage (1994)[8]が計算したもの[9]

出典

  1. [1]
  2. 世界最大のホワイトダイヤモンド「カリナンI」の価値を計算してみた[2]
  3. Orders_of_magnitude_(length)(英語版Wikipedia)[3]
  4. [4]
  5. Promaxima(英語版Googology Wiki)[5]
  6. 多元宇宙論(Wikipedia)[6]
  7. Page (2007) "Susskind's challenge to the Hartle–Hawking no-boundary proposal and possible resolutions" Journal of Cosmology and Astroparticle Physics, JCAP01(2007)004. doi:10.1088/1475-7516/2007/01/004
  8. Page (1994) "Information loss in black holes and/or conscious beings?"
  9. Longest Possible Time - Numberphile
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