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ふぃっしゅ数バージョン1 (F1) は、ふぃっしゅっしゅが2002年に考案した巨大数[1][2][3]で、ふぃっしゅ数の7つのバージョンの中で最小である。それでもグラハム数の比ではない程巨大な数で、チェーン表記で\(\underbrace{10\rightarrow10\rightarrow10\rightarrow10\rightarrow\cdots10\rightarrow10}_{長さ:グラハム数}\)と書くよりも遥かに大きい。

巨大数漫画「寿司 虚空編[4]の第2話と第3話で、ふぃっしゅ数バージョン1が紹介された。

定義[]

以下では自然数と関数のペアから、自然数と関数のペアへの写像を変換と呼ぶことにする。

[1] S変換と呼ばれる変換を以下で定義する。 \begin{eqnarray*} S(m,f(x)) = (g(m),g(x)) \end{eqnarray*} ただし\(g(x)\)は以下で与えられる。 \begin{eqnarray*} B(0,n) & = & f(n) \\ B(m+1,0) & = & B(m, 1) \\ B(m+1,n+1) & = & B(m, B(m+1, n)) \\ g(x) & = & B(x,x) \end{eqnarray*}

[2] SS変換と呼ばれる、(自然数, 関数, 変換) の3つ組から同様の3つ組への写像SSを以下で定義する。

\[SS(m, f, S) = (S^{f(m)}(m,f), S^{f(m)}) \]

ここで右辺は((自然数, 関数), 変換)の形をしているが、これを(自然数, 関数, 変換)の3つ組と同一視する。

[3] 3つ組 \((m_0, f_0, S_0)\) を \(m_0 =3\), \(f_0(x)=x+1\), \(S_0\) はS変換とするとき、 \[ SS^{63}(m_0, f_0, S_0)\] の第1成分をふぃっしゅ数バージョン1、第2成分をふぃっしゅ関数バージョン1と定義する。

近似[]

まずは、多変数アッカーマン関数による近似をする。S変換と3変数アッカーマン関数を比較すると、3変数アッカーマンA(a,b,c)は、S変換をa回繰り返した程度の大きさになる。

\begin{eqnarray*} A(1,0,1,0) & = & A(1,0,0,1) = A(1,0,1) = A(1,1) = 3 \\ A(1,0,1,1) & = & A(1,0,0,(A(1,0,1,0)) \\ & = & A(1,0,0,3) = A(3,0,3) = A(2,3,3) \\ A(1,0,1,2) & = & A(1,0,0,A(1,0,1,1)) \\ & = & A(1,0,0,A(2,3,3)) \\ & = & (A(2,3,3),0,(2,3,3)) \\ A(1,0,1,3) & = & A(1,0,0,A(1,0,1,2)) \\ & = & A(A(1,0,1,2),0,A(1,0,1,2)) \\ A(1,0,1,n+1) & = & A(1,0,0,A(1,0,1,n)) \\ & = & A(A(1,0,1,n),0,A(1,0,1,n)) \\ \end{eqnarray*}

SS変換の1回目はS変換4回なので、S変換2回程度の A(2,3,3) に相当する A(1,0,1,1) よりは大きく、その回数以上S変換を繰り返したSS変換の2回目は、A(1,0,1,2) よりは大きく、…といったように、SS変換の回数を重ねるごとに、SS変換で生じた回数だけS変換を繰り返すので、SS変換をn回繰り返すと A(1,0,1,n) 程度の大きさになる。そして、SS変換を63回繰り返したふぃっしゅ数バージョン1は、A(1,0,1,63) 程度の大きさになる。実際には、SS変換におけるS変換の繰り返し回数がmではなくて f(m) になっているので、もっと大きくなるように見えるが、mから f(m) へと増やすことは原始帰納なので、2重帰納であるS変換の増加速度から比べると無視出来るほど小さいから、同程度であると見積もることができる。なお、ミカヅキモが\(F_1\) と4変数アッカーマン関数との比較を試みている[5]

このように、ふぃっしゅ数バージョン1は、多変数アッカーマン関数で \(A(1,0,1,63)\) と同程度(わずかに大きい)である。したがって、急増加関数では \(f_{\omega^2+1}(63)\) 程度の大きさとなる。これは5変数配列表記レベルThrangol \(\approx f_{\omega^2+1}(100)\) 程度である。また、配列表記による近似は、{10,63,1,1,2} < F1 < {10,64,1,1,2}、さらに良い近似は {4,64,1,1,2} < F1 < {5,64,1,1,2} となる[6]。これらの近似を元にして、他の記法による近似を以下のようにまとめることができる。

表記 近似
拡張チェーン表記 \(3 \rightarrow_2 63 \rightarrow_2 2\)
BEAF \(\{4,64,1,1,2\}\)
ハイパーE表記 E63###63##2
超階乗配列表記 \(63![2,1,2]\)
多変数アッカーマン関数 \(A(1,0,1,63)\)
s(n)変換 \(s(1)s(3)[x+1](63)\)
m(n)変換 \(m(2)[m(3)^2m(2)]m(1)(63)\)
急増加関数 \(f_{\omega^2+1}(63)\)
ハーディー階層 \(H_{\omega^{\omega^2+1}}(63)\)
緩成長階層 \(g_{\varphi(1,0,0,0)}(63)\)

旧バージョン[]

現在のバージョンが投稿される2日前にふぃっしゅ数という名称でふぃっしゅっしゅが投稿し、その翌日に定義に不備があったとされ取り下げられた数が存在する。後に巨大数研究 Wiki ユーザーOkkuuにより実は定義に不備がなかったことが指摘された[7]

プログラム[]

ふぃっしゅ数バージョン1および上述した旧バージョンのふぃっしゅ数を計算するプログラムが書かれている。

ただし現実的には、扱う数が大きすぎるため計算し終えることができない。

動画[]

(1) 出典: 【ゆっくり解説】 ふぃっしゅ数 (前編) 

(2) 出典: 【ゆっくり解説】 ふぃっしゅ数 (後編) 

他文献での議論[]

近藤[8]は、雑誌現代思想の中で、創造される前にはかつて存在しなかった巨大数は存在していたと言えるのかの議論に関して、ふぃっしゅ数バージョン 1 とふぃっしゅ数バージョン 7 を例に出して議論をしている。

出典[]

関連項目[]

Aeton: おこじょ数N成長階層
mrna: 段階配列表記降下段階配列表記多変数段階配列表記横ネスト段階配列表記
Kanrokoti: くまくまψ関数亜原始ψ関数ハイパー原始ψ関数TSS-ψ関数
クロちゃん: クロちゃん数第一第ニ第三第四
じぇいそん: ふにゃふにゃぜぇたかんすう\(\zeta\)関数
たろう: 多変数アッカーマン関数2重リストアッカーマン関数多重リストアッカーマン関数
Nayuta Ito: フラン数第一形態第二形態第四形態改三)・N原始東方巨大数4の規則の境界を突いた巨大数
バシク: 原始数列数大数列数ペア数列数バシク行列システム
長谷川由紀路: 紅魔館のメイドナンバー恋符マスタースパーク数みくみく順序数
108Hassium: E2:B-01-HsL-階差数列類E3:B-02-Hs
公太郎: 弱亜ペア数列肉ヒドラ数列弱ハイパーペア数列
p進大好きbot: 超限急増加関数表記拡張ブーフホルツのψ関数に伴う順序数表記四関数三関数巨大数庭園数
ふぃっしゅ: ふぃっしゅ数バージョン1バージョン2バージョン3バージョン4バージョン5バージョン6バージョン7)・ マシモ関数マシモスケールTR関数I0関数
ゆきと: 亜原始数列ハイパー原始数列Y数列
本: 巨大数論寿司虚空編
大会: 東方巨大数幻想巨大数即席巨大数式神巨大数お料理巨大数
掲示板: 巨大数探索スレッド名もなき巨大数研究
外部リンク: 日本語の巨大数関連サイト

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